時効の完成猶予

文責:所長 弁護士 鳥光翼

最終更新日:2024年01月10日

1 消滅時効の完成猶予事由の概要

 時効の完成猶予とは、時効の完成が一定期間だけ猶予されることをいいます。

 そしてこの効果を生じさせる事由のことを、時効の完成猶予事由といいます。

 時効の完成猶予事由は、具体的には、裁判上の請求等、強制執行等、仮差押え、裁判外の請求、協議を行う旨の合意、天災です。

 以下、それぞれについて説明します。

2 裁判上の請求等

 裁判上の請求(訴訟の提起)、支払督促、訴え提起前の裁判上の和解、民事調停等による調停、破産手続・再生手続・更生手続参加という事由がある場合は、時効が更新され、これらの事由が終了するまで時効が完成しません。

 このなかで、債務整理の実務上多く見られるのは、訴訟の提起と支払督促の申立てです。

3 強制執行等

 強制執行、担保権実行、形式競売、財産開示手続きがなされた場合、これらの事由が終了するまで時効は完成しません。

 銀行口座の預金や給与の差押え、ご自宅の抵当権の実行などが、これに該当します。

4 仮差押え

 債務者の方の財産を差押えする前に、債務者の方が財産を処分することができないようにする手続きを、仮差押えといいます。

 仮差押えがなされた場合には、仮差押えが終了してから6ヶ月を経過するまでは、時効の完成が猶予されます。

5 裁判外の請求

 裁判外の請求は、催告とも呼ばれる手続きです。

 具体的には、貸金業者等の債権者が、債務者の方に対して、直接内容証明郵便で返済のための支払いを求める行為が挙げられます。

 催告があると、催告時から6か月間は、時効の完成が猶予されます。

6 協議を行う旨の合意

 貸金等に関する債権(債務者の方から見た債務)の支払等についての協議を行う旨の合意が書面でなされたときは、以下の期間のいずれか早いときまでの間は、時効の完成は猶予されます。

 ① その合意があった時から1年を経過した時

 ②その合意において当事者が協議を行う期間(1年未満に限る)を定めたときは、その期間を経過した時

 ③ 当事者の一方から相手方に対して協議の続行を拒絶する旨の通知が書面でされたときは、その通知の時から6カ月を経過したとき

7 天災

 裁判上の請求や強制執行が不可能となるような天災が発生した場合には、天災による障害が消滅してから3か月を経過するまでの間は、時効完成が猶予されます。

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